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【ガイド記録】2025.7.1-3 高妻山


戸隠高原ホテルから見た戸隠連峰・右の端正な三角錐の山頂が高妻山

戸隠連峰最高峰・日本百名山の高妻山へ

信州北部の日本百名山、戸隠連峰最高峰の高妻山をご案内してきました。
高妻山は山中に山小屋がないため、日帰りで登頂することになります。前夜、戸隠高原キャンプ場のコテージで宿泊し、翌日早朝から弥勒尾根経由で山頂をピストンする行程を採りました。キャンプ場から山頂までの単純標高差1153m、往復歩行距離約12km、コースタイム約8時間(休憩含まず)、中級から上級向けの山行となります。

戸隠高原より出発

戸隠高原キャンプ場のコテージは寝具や調理道具、キッチンとお風呂・トイレが完備されており、快適に過ごすことができました。登頂の日は朝3時起床、朝食を済ませて4:45に出発しました。キャンプ場からすぐの牧場を通り過ぎて弥勒尾根入口へ。小雨が降り始めましたが、早朝から高温にはならず歩きやすい環境での登山開始となりました。

弥勒尾根は広葉樹の樹林帯がほとんどで急な箇所もありますが全般的に歩きやすい道です。森の中ではコルリやキビタキ、ウグイスやカヤクグリなどが囀って、信州の夏山登山をにぎやかにしてくれました。また主稜線手前の道では高山植物も見ることができました。

戸隠連峰の稜線から高妻山山頂へ

高妻山は古代より修験道の山として全国的に有名で、戸隠の宿坊を起点にして全国の行者が登山して心身を鍛えたという歴史があります。山頂に至る稜線には石祠ごとに一不動、二釈迦、三文殊、四普賢、五地蔵、六弥勒、七薬師、八観音、九勢至、十阿弥陀(高妻山山頂)というように神仏の称号がつけられており、十一阿閦(あしゅく)、十二大日、十三虚空蔵の乙妻山が最終となります。もちろん今回は高妻山まで。稜線は細かなアップダウンが連続し、九勢至からは山頂への急登が始まります。

この急登がかなりの曲者で岩場・鎖場、根がらみの歩きにくい路面が続き、体力を消耗させられます。両手両足を使う登下降もあるので、ストックは仕舞ったほうが歩きやすいでしょう。

急登を何とか登り切って高妻山山頂へ。全員登頂おめでとうございます!雲の切れ間に北アルプス後立山連峰や八ヶ岳、南アルプス北部の名峰を望むことができました。山頂でゆっくり休憩後、来た道を下山します。遠い雷雲から雷鳴が聞こえ始めたので気が焦りますが、慎重に一歩一歩下山します。

高妻山稜線に咲く高山植物

戸隠高原へ無事下山

下山のペースはかなりゆっくりとなり、最後は予定下山時間を大幅に超えてしまいましたが、全員無事下山。

宿泊先の戸隠高原ホテルへチェックインしてゆっくり休みました。

最終日は戸隠神社奥宮へ参拝。今回ご参加のメンバーにより次回、秋の山旅企画(八ヶ岳/遠い飲み屋山行)もほぼ決まり、またの再会を期して関西への帰路へつきました。この度はご参加誠にありがとうございました。

山旅ガイドサービス 井上


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