元山上・千光寺をご存じでしょうか。千光寺は7世紀に実在したとされる伝説的な呪術師(あるいは仙人)・役行者が開いた古刹です。元山上という名は役行者が大峰山・山上ヶ岳で蔵王権現を感得し修験道を開いた、その前に修行したことに由来します。



今日の歩きはじめは萩の台駅から。小平尾町を抜けて千光寺に上がっていく広い谷沿いにはきれいな棚田がまだ残っています。これから水が入るとさぞきれいな景色になることでしょう。棚田を過ぎて小さな集落に入るとそこは平群町鳴川。



千光寺の境内に入ると役行者像がたくさん奉納されています。最奥部に行者堂があり、静寂に包まれた環境にあります。今日ここを訪れた理由は裏行場を訪れてみたかったからです。結構険しい行場だと聞いていましたが、現場に到着して納得。



裏行場に入るとすぐに鎖が張られた難所となります。高度感があり腕力も必要な場所をのりこえるとさらに、鎖が連続。



最後の難所を越えると行場を通過した人間を労う俳句が迎えてくれました。裏行場を過ぎるとやや荒れている普通の登山道になります。



鳴川峠を経て大原山へ。ぼくらの広場から見る今日の大阪の景色は黄砂で霞んでいました。



下山は生駒方面へ。生駒信貴スカイラインを越えて樹林帯に入ると、快適な樹林帯が続いています。このコースは通るひとがほとんどいない道ですが、暗峠から車道を歩くよりは断然快適な道だと思います。



町に降りるとすぐ宝憧寺に出ます。東大寺を創建した僧・行基による開創とされる古刹です。国道168号線を渡って南生駒の駅にて記録終了。今日も充実の日帰り山歩きとなりました。