ラクウショウの紅葉を見に行く

奈良県生駒市と大和郡山市にかけて広がる矢田丘陵は自然が豊かな森林公園となっています。私の家からとても近いのでハイキングで度々訪れているのですが、今日出かけたのは紅葉の終わりにさしかかっているラクウショウを観察するためでした。原付バイクで公園に到着すると平日にもかかわらず、結婚式前撮りの写真を撮っているカップルや愛犬を連れた人たちなど、いいお天気の公園をそれぞれに楽しんでいました。

公園に入るとすぐに目につく巨木がラクウショウです。漢字で書くと落羽松。葉が紅葉して落ちるのでラクウショウという名前が付きました。アメリカ南東部から中米メキシコ付近が原産地で別名が沼杉とも言います。その名の通り湿地や沼沢地など水辺に分布できるのが強みで、高さは40~50mにもなり樹齢も2000年以上になるものがあるという長寿の木となります。

ラクウショウは見た目がメタセコイアにとても似ていますが、大きな違いは株元に気根が出ていること。水辺でも呼吸ができるように根っこが上に伸びているのが大きな違いです。また水辺でなくても湿気がある場所であれば生育できるので、日本でもちょっとした沢沿いなどの湿地に植樹されることが多い樹木です。

ラクウショウの実はピンポン玉やゴルフボールくらいの大きさがあり、中の実には油分が多く含まれヒノキのような香りがあるので、香り袋に使われることもあります。しかし油分が多いのでしみだして汚れることがある位だと言われます。


初冬の森を眺めながら昼食をいただきます。ぽかぽか陽気の中でいただく贅沢なランチ。林床を見ると今が旬のフユイチゴが実っていて、口に入れるとほのかな甘みを楽しむことができました。

12月も中旬になり寒気が増してくる季節になりましたが、低山は歩きやすくトレーニングにもなるコースが奈良にはたくさんあります。今後、日帰りで現地集合解散ができる山旅を公募企画にて発表しますので、ぜひお気軽にご参加ください。
山旅ガイドサービス 井上
