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【ガイド記録】2026.1/18 矢田丘陵縦走


山旅ガイドサービスのお試し企画第二弾として開催した矢田丘陵縦走プラン。昨日に続いて近鉄・萩の台駅から出発しました。

住宅街の中を歩いて矢田丘陵の山腹へ上がっていきます。途中、生駒山がきれいに見渡せる住宅街の北端から林道に入っていきます。

道は少々荒れていますが歩きやすい斜面です。矢田丘陵南部には矢田山遊びの森が整備され、ハイキングや自然観察などを誰でも自由に楽しむことができ四季を通じて多くの人が訪れます。

きれいにお花が供えられたお地蔵さんの前を通り過ぎて、しばらく登っていくと矢田峠に到着。ここを直進するとアジサイで有名な矢田寺に行きます。今回私たちは矢田丘陵の北端、白庭台を目指すため稜線を北に縦走していきます。

矢田峠からすぐで頂上展望台に到着。この櫓の上からは生駒山と眺望を得ることができます。さらに数分歩くと矢田丘陵最高峰・矢田山(340m)に到着します。矢田山頂上からの展望はありませんが、そのすぐ手前にある休憩所からは奈良市街と若草山、空気が澄んでいれば東大寺の大仏殿まで見ることができます。残念ながら今日は黄砂の影響を受け、霞んだ風景しか見ることはできませんでした。

矢田山遊びの森を抜けて榁木峠(むろのきとうげ)から縦走路に戻ると美しい竹林の中を通る道となります。

榁木峠から進むこと約30分で登山道わきに分岐があり、その先には神武峯(259m)のピークがあります。道標がないので気にしなければ素通りしてしまいそうな山頂です。神武とは初代天皇の神武天皇を意味するものと思いますが、三角点名は山ノ奥。誰が神武峯と名付けたのかは分かりませんが、2600年前の神話の時代、神武東征を矢田丘陵北端の鳥見で阻んだ故事に由来するものかと思います。

やがて奈良市と生駒市の境にある椚峠(くぬぎとうげ)を越えると再び登山道に戻り、阪奈道路の上の陸橋を通ってさらに進んでいくと、総合運動公園の中を通り抜けます。

道標もない森の中を進むと饒速日墳墓に至ります。ここは天孫降臨の後、神武東征の前に天磐船に乗って空からこの地を訪れた饒速日命を祀った墳墓となりますが、公式に認められた墳墓ではなくおそらく地元の有志の方々が管理されているものかと思います。神武東征を阻止した長髄彦というこの地を治めた豪族にも深くかかわった饒速日命を偲んで作られたものでしょう。

饒速日墳墓の裏手には送電塔があり、そこが矢田丘陵北端のピーク、桧窪山の山頂です。山頂からすぐ車道に下りて白庭台の駅に向かう前に長髄彦本拠の碑を見学するために寄り道をしました。

ため池の脇に控えめに立っている標柱が長髄彦本拠地の碑です。遥か昔、初代天皇・神武に対峙して一度は退けた豪族の長がここに存在したという伝承が神話の時代に関する想像を逞しくしてくれます。

コースの終点、近鉄白庭台駅に到着しました。今回ご参加の皆様のおかげで到着予定時刻の15:30ぴったりに着くことができました。今日は3月の陽気を思わせる暖かい一日となり、快適な山旅となりました。ご参加の皆様、誠にありがとうございました。

山旅ガイドサービス 井上


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